ボーイング(BA)分析

シーゲル二郎です。

今回は、ボーイング(BA)を分析していきます。

2大飛行機メーカーの1つです。名前でピンとくる人も多いと思います。

 

連続増配…5年

S&P格付…A

採用インデックス
・NYダウ
・S&P500

 

2大航空機メーカーです。欧米ボーイング VS 欧州エアバスという図式になっています。エアバスは、ボーイングの独占を危惧してフランスとドイツ企業が共同出資して設立されたという歴史があります。大型航空機はこの2社でほど独占されており、シェアはほぼ半分ずつで、順位もしょっちゅう入れ替わっています。

また、政治的にも、ボーイングはアメリカ政府と、エアバスは各ヨーロッパ政府とつながりが強いです。そのため、この2社は犬猿の仲といってもいいでしょう。

ボーイング777です。飛行機好きはもちろん、一般の方でもボーイングという言葉から飛行機が連想できるのではないでしょうか。

事業内容としては、民間旅客機が中心ですが、戦闘機などの軍用機も製造しており、軍需企業としての側面もあります。そのため、アメリカ政府とのつながりも深いです。しかし、最近では利益率の高い民間機への集中を進めているようです。

 

売上先地域も分散しています。ボーイングとエアバスしか企業が存在しないので当然ですが。

 

リーマンショックでの落ち込みは激しいです。しかし、その後は横ばいであり、意外に安定している印象です。

 

こちらもリーマンショックでは営業CFがマイナスですが、2012年からはいつもの日常を取り戻したようです。きれいに右肩上がりです。営業CFマージンは10%前後であり、高収益とはいえません。

 

2011年には減配しなかったものの増配はなしで据え置きでした。そのため連続増配は5年ですが、配当金の安定性は問題ありません。意外とリーマンショックでも配当性向100%超えていないのが驚きでした。

 

リーマンショック以降ROEが激減していますが、自己資本比率が低すぎるゆえの問題なので、ROEは無視してもいいでしょう。自己資本比率は、フリーCFのバラツキを考えると危険な水準です。従業員への企業年金支払いが大きな負担になっているようです。

一度破綻したゼネラルモータズも企業年金の負担が原因の1つだったので、少し不安が残ります。しかし、こちらはシェアを奪われてボロ負けという可能性は低いので、大丈夫でしょう。 多分ね…

 

現時情報(2017/9/7)

株価…234.62ドル
PER…20.54倍
配当利回り…2.42%
連続増配…5年

景気敏感株であり、最近のトランプ相場で上昇しています。配当利回りも少し前まで3.5%ほどあったので、魅力はありません。

全体を通した印象としては、意外と業績が安定しているなといったところです。ただ、リーマンショックでがっつりへこんでいるのは思った通りです。ようするに、平時は問題ないが、緊急時に役に立たないということです。某漫画の格言を思い出します。

航空機も頻繁に買い換えるものではないので、不況ではしっかり落ち込みます。また、電車やバスなどの公共機関と違って、飛行機は旅行や出張で使われることが多く、不景気では利用者も減ってしまいます。そのため、典型的な景気敏感株といえます。

景気敏感株の中では安定感抜群なので、長期投資でも毛嫌いせずポートフォリオに入れてみてもいいのではないでしょうか。直近10年では赤字を出していませんし、配当性向は一度も100%を超えていませんから、どこぞの石油企業よりも安定性は高いですよ。

シーゲル二郎的にもつかむタイミングさえ間違えなければ、十分な優良企業かと思います。ただし、現在は絶好調なので、今買ってはいけないと思います。第2のリーマンショックが起きるまでは我慢です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください