アメリカン・エキスプレス(AXP)分析

シーゲル二郎です。

今回は、アメリカン・エキスプレス(AXP)を分析していきます。

クレジットカードの「アメックス」で有名です。

 

連続増配…5年

S&P格付…BBB+

採用インデックス
・NYダウ
・S&P500

 

日本ではあまり普及していませんが、富裕層向けクレジットカードとして高いブランド力を誇るカードです。

AMEX(アメックス)カードが事業の主力です。左側がグリーンカードで、最初に作ることができます。継続的に利用したり利用金額が増えたりすると、上位グレードの招待がされ、いずれは右側のゴールドカードを手に入れることができます。

さらに、ブラック、プラチナなんてグレードもあるみたいで、ある程度の収入と地位がなければ持つことができないので、カードを保有していることが一種のステータスにもなっています。

ちなみに、世界一の富豪ビルゲイツ氏と、世界一の投資家バフェット氏はアメックスカードの愛用者ですが、上位グレードの招待がきているにもかかわらず、ずっと最初のグリーンカードを使っています。

理由は、「年会費がもったいないから」

とはいえ、アメックスカード自体が審査が厳しく、グリーンカードですら年額12,000円もかかります。(日本では)

シーゲル二郎の使っている楽天カードは年会費無料だし、審査もゆるゆるです(笑)

クレジットカードそのもののシェアは、次の通りです。

出典「NILSON REPORT

1位はビザ(VISA)で、世界シェアの半分以上を握っています。2位のマスターカードと合わせて8割以上を支配しています。3位のユニオンペイ(銀聯)は、中国で高いシェアを誇っています。凄まじい勢いで成長しています。

アメックスカードは、たった3%しかシェアがありません。クレジットカードは、ネットワーク効果が重要で、市場シェアが高いことがそのまま強みになります。なぜなら、クレジットカードが使えるお店が少ないと、決済手段の役割が果たせないからです。

実際、ビザは大体のお店で使えますが、アメックスは結構使えないところも多いです。使える場所が少なければ、カードを持っていても買い物できないということですから、不安になります。そのためか、ビザのシェアはどんどん拡大しています。店側としては、ビザには加盟しないけどアメックスには加盟するという選択肢は取れません。そのため、アメックスのシェアが低いことは、そのまま利用者の不便につながりかねません。

しかし、アメックスはあくまで富裕層向けであり、高級なお店では、だいたいアメックスは使えるようになっています。そもそも商売相手が違うので、低いシェアでも固定の顧客をつかむことができています。

ビザに比べて、アメックスはカード1枚当たりの利用金額が3倍近くもあるそうです。ちなみに日本企業のJCBは、大体半分くらいだそうです(泣)

また、ビザやマスターカードと、アメックスでは、大きくビジネスモデルが違います。ビザやマスターカードは、決済システムを金融機関に提供するだけであり、実際にカードを発行するのは別の会社です。シーゲル二郎はVISAブランドの楽天カードを使っているので、カードを発行しているのはあくまで楽天です。

そのため、楽天は自社サービスや利息で儲けることができますが、回収できなかった場合、全額自腹を切ることになります。

アメックスを発行するアメリカン・エキスプレスは、自社でカードの発行まで行います。そのため、年会費でがっぽり稼げるし、空港ラウンジサービスなどの旅行者向けサービスを提供することもできます。

その代わり、顧客がローンを返せない時には、大ダメージを食らうことになります。

ビザやマスターカードが情報技術セクター、アメリカン・エキスプレスは金融セクターに分類されているのもこのためです。幸い顧客が富裕層なので、返済されないリスクは抑えることができ、金払いがいいのでサービスでしっかり儲けることもできています。

 

地域はアメリカに偏っており、顧客が富裕層ばかりなので、アメリカ経済の動向が非常に重要です。バブル崩壊でダメージを受けやすいと思います。

 

リーマンショックでちゃんとへこんでいますが、その後はずっと横ばいで全く面白くありません。今後の予想も横ばいで、美しいグラフです。

 

営業CFマージンは30%弱あり超高収益です。投資CFも少ないので、ボロ儲けです。安定しており美しいです。

 

配当性向は低めですが、トラベラーズ(TRV)と同じく自社株買いで株主還元をするスタイルです。利益は右肩上がりで美しいです。

 

最近はどちらも安定しており、美しいです。金融業のため自己資本比率は10%強と低めです。

 

現時情報(2017/9/9)

株価…84.2ドル
PER…14.74倍
配当利回り…1.58%
連続増配…5年

PERは割安ですが、配当利回りは2%を切っており微妙です。金融セクターでは自社株買いが流行しているのでしょうか。

このアメリカン・エキスプレスは、1960年代に一度倒産の危機にあっています。とある会社にサラダ油を担保として6,000万ドル融資したら、返せないうえに、サラダ油も実際には存在しておらず、大損をしました。いわば詐欺に巻き込まれたといってもいいです。

???「一体いつからサラダ油が存在すると錯覚していた?」

当時のアメリカン・エキスプレスにとって6,000万ドルは高額だったので、倒産の可能性もあり、株価は大暴落しました。その時にチャンスとばかりに投資をしたのが、あのバフェット氏です。

バフェット氏が投資をした理由は、非常に単純です。近所のお店を見て回ったら、事件に関係なくみんなアメックスカードを使っていたので、事業そのものに影響はないと思ったからです。

一時的な要因で下落している株は買いであるという格言を、いともたやすく実行してしまうのが投資家の素質です。結果、株価は2年で3倍以上になり、大きな利益を手に入れることができました。2017年現在もずっと保有しており、バフェット銘柄として有名です。

まぁ超有名な優良企業なので、業績も素晴らしかったです。ただ、ビジネスモデルが好きではありません。

もっといえば金融自体が好きではないのですが、特にアメリカン・エキスプレスは、富裕層向けというところが問題です。長期投資家は、不景気でも安定的に稼ぐことができる企業に投資をしなければなりません。

富裕層向けのサービスは、不景気で受けるダメージも大きいです。不景気では、富裕層から中間層への移籍が行われるので、富裕層の数は減ります。ただ、顧客が長年付き合いのある優良顧客ばかりなので、その点は安心できます。成金よりも、昔ながらの富裕層を相手にしているイメージはあります。※イメージです。

しかし、あくまでも長期投資は、貧乏人向けビジネスのほうが有利です。例えば、ハンバーガーショップで考えれば、貧乏人向けのマクドナルド(MCD)と、高級ハンバーガーを提供するシェイクシャックでは、ビジネスモデルが違います。

シェイクシャックは、単価が高いハンバーガーを売っているので、好景気で財布のひもが緩んでいるときに強みがあります。

マクドナルドは、単価が低い貧乏人向けなので、不景気で財布の紐が引き締められているときに強みがあります。

ようするに、シェイクシャックは景気や流行に左右されやすく、マクドナルドは景気や流行にされにくいということです。この点から、シーゲル二郎はマクドナルドのセクターは一般消費財ではなく生活必需品だと思っています。
参考記事「セクター区分けの曖昧さ

長期投資では、いかに景気が悪い時に利益をキープできるかがカギなので、この時点でマクドナルドのほうが有利です。シェイクシャックのほうが成長期待は高いですが、成長スピードは関係なく、いかにブレーキを踏まないかが重要です。

アメリカン・エキスプレスも、同じ理由で長期投資向きのビジネスモデルとは言えないと思います。とはいえ、業績は十分安定しているので、割安な今なら購入してもいいのではないでしょうか。

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